以前から気になっていたホンダのスクランブラーCL500をレンタルして、3日間で約550kmを乗ってきましたので、その感想をまとめています。
レブル500をベースにしながらも、完全に別物とも言えるスタイルと乗り味。クラシックな雰囲気と現代的な走りを両立していて、実に面白いバイクでした。
本記事の内容:
- 実際に乗ってみた印象|街乗り編
- 実際に乗ってみた印象|高速編
- 実際に乗ってみた印象|ワインディング編
- 気になる点
CL500のレンタルを検討されている方、購入を検討されている方など、CL500が気になっている方の参考になれば幸いです。
<筆者プロフィール>
・会社勤め35年、ITエンジニア
・バイク歴13年
・原付から1800ccツアラーまで経験
・所有したバイクの台数は11台
CL500ってどんなバイク?
まずざっくりとスペックから。CL500は、ホンダの500cc並列2気筒エンジンを搭載したスクランブラーモデルです。ベースはレブル500で、エンジンやフレームは共通ですが、CL500は19インチのフロントホイールやアップマフラー、スクランブラーらしいハイシートなど、大きくキャラを変えてきています。ぱっと見はクラシカルな雰囲気ですが、細部はモダン。無骨なスタイルに惹かれる方も多いのではないでしょうか。
主はスペックは下記の通り。※出典:Honda公式サイト
全長(mm) | 2,175 |
全幅(mm) | 830 |
全高(mm) | 1,135 |
軸距(mm) | 1,485 |
シート高(mm) | 790 |
車両重量(kg) | 192 |
燃料タンク容量(L) | 12 |
タイヤ前 | 110/80R19M/C 59H |
タイヤ後 | 150/70R17M/C 69H |
新幹線&HondaGO
今回は初めてHonadGOを利用してみました。しかも新幹線で移動し、移動先でバイクをレンタルしてツーリングに出発するという初めての試みです。
東海道新幹線・山陽新幹線で西明石まで行き、ホンダドリーム明石さんでレンタル。山陰地方へツーリングという作戦です。ホンダドリーム明石さんは、JR西明石駅から徒歩10分ほどの場所にあり、新幹線&HondaGOに完璧の立地です。


私は東京在住のため、東京出発で山陰地方までツーリングとなると、距離もさることならが、時間の制約であまり現実的ではなかったのですが(休みがそんなに長く取れないので)、今回の作戦はうまくいきました。
東京〜明石間の距離は約600km。バイクで走行するならまる一日かかります。したがって、山陰地方をツーリングするためには、往路1日と復路1日の計2日間、目的のツーリング以外に時間が必要です。しかし新幹線であればこの距離をわずか3時間で移動可能。限られた休みの期間での遠方ツーリングが可能となります。
お陰で山陰地方ツーリングを十分に楽しむことができました。
今後もこの作成を有効に使っていこうと思っています。
街乗り編|軽快でストレスなし
さて、実際にCL500に乗ってみた印象ですが、まずは街中の走行から。
車体の取り回しがとても軽く、ハンドル切れ角も大きめで、Uターンや狭い道での取り回しも難なくこなせます。
シート高は790mmとやや高めですが、足つきは良好。私は身長178cmでして大体は足つきに困らないですが、CL500も両足のつま先から母指球あたりまでしっかり接地し、安心感が抜群です。
走り出しての第一印象は「細い!軽い!」そして「スムーズ!」でした。あまりの乗りやすさに、この後の3日間がとても楽しみになりました。
標準装着されているタンクパッドが、タンクの細さを絶妙にカバーしていて、ニーグリップがしやすく、同時にタンクの冷たさから開放される心地良さに、地味に感動していました。
エンジンは500ccとは思えないほど低速トルクがあり、発進もスムーズ。アクセルを開けるとぐいっと前に出る感覚が気持ちいいです。振動も少なめ、エンジン音もジェントルで軽快、日常使いにも向いている気がしました。
クラッチ操作も軽く、渋滞や信号待ちでもストレスが少ないのが嬉しいポイント。
高速編|必要十分な性能と安定感
次に高速道路へ。
エンジンが500ccなので、高速走行はあまり期待していなかったのですが、良い意味で期待を裏切られました。
加速性能が十分にあり、高速の合流や追い越し時の加速も、特にストレスもなくスムーズ。時速100kmまで試しましたが、全く違和感などを感じることなく、とても自然に走行。
スクランブラーらしいアップライトなポジションで、風防がないため、高速走行では風圧はそこそこ感じますが、巡航時も大きいな振動もなく、長距離を走行しても疲れが少ないかもと感じました。
前輪が19インチであるためか、安定性が抜群に良くて、時速100kmまではとても快適に走行可能です。
ワインディング編|「走る楽しさ」が詰まってる
CL500の真骨頂は、ワインディングやゆったり流すツーリングシーンだと思います。
フロント19インチの影響で寝かし込みはやや緩やかですが、バイクの動きが素直で、コーナリング中も安定感があります。そして何より、乗っていて「気持ちいい」バイクです。
パワーがありすぎないぶん、アクセルを大きく開けても怖さがない。同時に、上り坂をスムーズに登っていく余裕のパワー。軽快なハンドリングと合わせて、「自分のペースで楽しく走れる」バイクという印象でした。
シートも厚みがあり、座り心地は良好。これまでに乗ったことのあるバイクの中で、もっともお尻が痛くならないバイクでした。
気になる点
CL500は全体的に完成度が高く、3日間の走行では不満を全く感じませんでしたが、あえて気になる点を挙げるとすれば以下の2点です。
- タコメーターが装備されていないので、エンジンの回転数を視覚的に確認できない。
- ハンドルロックの鍵穴がメインキーと別になっているので、ハンドルロックのオンオフがやや面倒。
どちらも慣れれば問題ない範囲だと思います。
まとめ|「ちょうどいい」を詰め込んだ一台
ホンダ CL500は、まさに「ちょうどいい」を形にしたようなバイクでした。
街乗りにちょうどいい、ワインディングで走るのもちょうどいい、週末の軽めのツーリングにもぴったり。爆発的なパワーはありませんが、扱いやすくて、どんなシーンでも「バイクに乗る楽しさ」をしっかり感じさせてくれるモデルでした。
これからバイクを始める人にも、セカンドバイクとしてもおすすめできる一台です。
もしかすると私もCL500に乗り換えているかもしれません…(笑)。