バイクのバッテリー寿命はどれくらい?  実際の使用データをもとに考察

バッテリー寿命 製品・パーツのレビュー

これまで複数のバイクに乗り、さまざまなバッテリーを使用してきました。

本記事では、バッテリーの寿命に関する実績データを整理し、

  • バッテリー寿命に影響のある要因
  • バッテリー寿命の傾向
  • バッテリーメーカーによる差異の有無

などについて考察してみます。

なおデータ整理の結果、保管状態によってバッテリー寿命が約1.5倍伸びることが判明しています。

バッテリー交換のタイミング

バッテリー交換のタイミングについては、バッテリーの寿命が分かっていれば判断は簡単です。

しかし実際には、バイクの走行状況や保管状態によってバッテリー寿命は大きく変化するため、一概に「○年」とは言えず判断は難しい。
一般的な判断基準として以下のような基準だと思いますが、実際の使用データにもとづく考察と合わせて考えてみたいと思います。

  • 車検時や点検時に「交換した方がいい」と勧められたとき
  • 一定の距離を走行したら交換する
  • 一定の期間が経過したら交換する
  • 実際に電圧を測定し、低下していたら交換する
  • セルモーターの回転が弱くなったと感じたら交換する

なお、私の場合はセルモーターの回転が弱くなってきたタイミングで交換することが多かったです。

これまでに所有したバイク

これまでに乗ってきたバイクを一覧にしてみました。

⚫︎学生時代(はるか昔、すべて50cc)

  • ホンダ MTX50R
  • ヤマハ チャンプ
  • ヤマハ ジョグ

⚫︎リターン後

  • ホンダ CB1100(2012年モデル)
  • ホンダ NC750X(2014年モデル)
  • スズキ スカイウェーブ400(2016年モデル)
  • ホンダ CB1300SB(2018年モデル)
  • ホンダ フォルツァ(2018年モデル)
  • スズキ Vストローム250(2020年モデル)

バッテリーの使用実績データ

これらのバイクのうち、バッテリーの使用状況の記録があるものについて、主なデータをまとめると次のようになります。
いずれの場合も、保管場所は関東で、各走行も関東発着です。

車両年式排気量(cc)バッテリーが使えた期間バッテリー使用期間中の走行距離バッテリーメーカーバッテリー型番車両保管場所月あたり平均走行回数
ホンダ CB11002012110045ヵ月17400 km台湾ユアサTTZ-14S屋内1.5 回/月
ホンダ
NC750X
201475026ヵ月14300 km台湾ユアサTTZ-14S屋外2.5 回/月
スズキ
Skywave
201640024ヵ月12000 kmGSユアサYT12A-BS屋外30.0 回/月
ホンダ
CB1300
2018130043ヵ月15500 kmSupperNATTOSTZ14S屋内1.5 回/月
ホンダ
フォルツァ
201825055ヵ月24800 kmGSユアサYTZ10S屋外30.0 回/月
スズキ
Vstrom250
202025029ヵ月7200 km古河電池FTX9-BS屋外1.5 回/月

実績データからの考察

データが少ないながらも、以下の点が読み取れます。

屋内保管だとバッテリーは約1.5倍ほど長持ちする

  • 屋内保管のほうが長持ちしている。
  • バッテリーが使えた期間が、屋内保管では平均44ヶ月、屋外保管は平均28ヶ月で約1.5倍の差。

2年以上はバッテリーがもつ

  • 上記データではいずれの場合でも24ヶ月以上はバッテリーを使用できている。

バッテリーメーカーによる差は見られない

  • メーカーによる大きな差は読み取れない。

バッテリー交換のタイミングの観点では、次のように考えてよいのではないでしょうか。

  • 24ヶ月程度は交換を意識する必要はない。
  • 屋外保管で走行回数が少ない場合は24ヶ月経過した時点でバッテリー状態を確認したほうがよい。

まとめ

バイクのバッテリー寿命について、実際の使用データをもとに考察しました。データが限られているため厳密な分析は難しいですが、以下のような傾向が見えてきました。

  • 屋内保管の方がバッテリーが長持ちする。
  • どのバイクでも2年以上はバッテリーがもつ。2年程度は交換の必要がないケースが多い。
  • バッテリーメーカーによる大きな違いは見られない。

バッテリーの寿命や最適な交換タイミングは、バイクの使用状況によって異なりますが、「適切な保管」がバッテリー寿命を延ばすカギになりそうです。

今後も継続的に使用データを蓄積し、分析の精度を高めていきたいと思います。