2020年にドイツ・ブンデスリーガへ渡った室屋成。
右サイドバックとして地道にキャリアを積み上げ、ハノーファー96で5シーズンにわたってプレーしてきた彼が、この夏、日本への復帰を決断したというニュースが報じられている。
今回は、室屋成のこれまでの歩みと日本復帰の意味、そして今後に期待される役割について掘り下げてみたい。
<筆者プロフィール>
・会社勤め35年、ITエンジニア、東京都在住
・サッカーを始めたのは9才、高校サッカーで引退、以降はゆるくサッカーを継続
・小学生チームのコーチを数年経験
FC東京から欧州挑戦へ
室屋成は青森山田高校、明治大学からFC東京に加入し、Jリーグ屈指の右サイドバックへと成長した。攻撃参加のタイミングや守備の読みの良さが評価され、2017年には日本代表デビューも果たしている。
2020年にブンデスリーガ2部のハノーファー96に移籍。初の海外挑戦にして、文化も環境も大きく異なる地で、着実にポジションをつかみ活躍を続けると同時に、経験と結果を積み重ねてきた。
どんな選手?
ひと言でいうと「非常に優秀な右サイドバック」。
室屋が攻撃参加するとそのスピードや迫力にワクワクする、また守備の場面では抜群の安心感で心配せずに見ていられる、そんな選手だ。日本の右サイドバックには優秀な選手が多く、酒井宏樹や菅原由勢などが有名だが、室屋成も間違いなくこのクラスの選手である。
ハノーファーでも、主に右サイドバックとして出場を重ね、攻守において安定したパフォーマンスを披露。
守備対応の精度や身体の強さに磨きがかかり、日本時代とはまた一味違う「落ち着き」が加わった印象がある。
日本復帰の背景とは?
現地ドイツメディアの報道によれば、契約満了に伴い今夏の退団が決まり、日本のクラブとの交渉が進んでいる模様。複数クラブが獲得に動いているとの情報もあり、J1復帰が濃厚と思われる。
キャリア後半に向けた「再スタート」の意味も込めた復帰となりそうだ。
代表復帰の可能性はあるか?
日本代表では、かつて酒井宏樹のバックアップ、あるいは競争相手として何度も招集されてきた室屋。
近年は若手の台頭やシステム変更もあり、代表からは遠ざかっていたが、日本での活躍次第では再び森保ジャパンへの復帰も十分にあり得る。
安定した守備力と経験は、代表の右サイドにおける「安心感」として貴重な存在だ。
これからの室屋成に期待すること
派手さはないが、常に実直にプレーしてきた室屋。
その姿勢は海外でも評価され、今後は国内でも若手にとって「手本」となる存在としての期待も大きい。
Jリーグ復帰後のパフォーマンス次第では、再び日の丸を背負う日も近いかもしれない。
まとめ
海外5年間の挑戦を経て、室屋成がこの夏、日本に帰ってくる。
それは単なる帰国ではなく、キャリア後半を見据えた「もう一つの挑戦」の始まりだ。
日本で、再び輝きを取り戻す室屋の姿に期待したい。