2025年5月、今年もSSTRに参加しました。
今年のツーリングは、1日目がSSTR本番、2日目が観光ツーリング、そして3日目が帰路という構成です。総走行距離は約1200km。
この記事では、出発からゴールまでを駆け抜けた「Day1」の約500kmの様子をお届けします。
SSTRに興味をお持ちの方、SSTRに参加を検討されている方、SSTRの楽しみ方のヒントを求めている方など、ご参考になれば幸いです。
Day2の様子は、「【SSTR2025参戦記 Day2】賤ヶ岳から彦根城、関ヶ原へ|琵琶湖と戦国の地を巡る一日」へ。
SSTRとは?
SSTRは「サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー」の略で、世界的なオートバイ冒険家である風間深志さんが発案されたオートバイによるツーリングイベントです。
日本列島の東海岸にある任意の場所をスタート地点として自分で設定し、その地点の日の出時刻がスタート、日没までに日本海の千里浜のゴールを目指します。


何かを競うのではなく、それぞれのライダーが自分自身のテーマに沿って、同じルールで同じゴールを目指し参加するラリー。ライダー同士が共通の価値観のようなものを感じながら走るイベントです。
参加中は途中でポイントを集めながらゴールを目指します。オリエンテーリングやスタンプラリーのように、一定のルールの中で何かを集めながら、一歩一歩ゴールに近づいていくのを感じて進む楽しさがあります。
ポイントが得られるのは、高速道路のSA/PAや道の駅などです。おのずと長距離走行になるイベントですが、ポイントを獲得するときに一緒に休憩が取れる上手い設定だと思います。
全国に複数箇所が設定される「指定道の駅」に一箇所以上、また「指定復興支援ポイント」に一箇所以上立ち寄ってポイントを獲得し、合計で15ポイント以上を集めるのが完走の条件になります。ポイントの獲得や管理は、GPSと連動するスマホのシステムで行なっていくので、操作は簡単。ルール設定や利用システム、イベント運営などの完成度が高くて、何年も続いている中で積み重ねられたノウハウを感じるイベントです。
出発は東京・新木場|今年も雨のスタート
バイクにSSTRステッカーを貼り付け、準備は万端。


スタートは残念ながら今回も雨。しかも前回参加(2023年)よりも本降りで、さすがに気分もやや沈みがちです。
出発地点は前回と同じく新木場付近。日の出時刻は午前4時28分のはずですが、朝日の気配はどこにもなしです。

日の出を見届けたことにして、SSTRシステムへスタート登録。時刻は4時35分58秒。
ここから、石川県の千里浜なぎさドライブを目指しての長旅の始まりです。
SSTR2025の走行ルート
今回は以下のルートを選択しました。
新木場ICから首都高・中央道を経て伊那ICまで一気に高速移動。そこからは国道・県道で岐阜・富山・石川を抜け、千里浜なぎさドライブへ。
道の駅を多めに組み込み、自然と地元を感じながら走るプランです。
今回は寒さ対策も万全
雨の中でも今回は快適な走行ができました。
CB1300SBのフロントスクリーンを交換した効果か、走行風による疲労が少なかったように思います。
最も気温が低かった中央道の原PA付近の気温は10℃前後。前回参加で「SSTRにおける寒さ対策の重要性」を痛感したこともあり、今回は完全に冬装備でこの区間に臨んだので、寒さのストレスはほとんど感じることなく走行。
全体を通しても、午前中は気温が13度〜14度だったので、極端に気温が低い訳ではなかったですが、冬装備でちょうど良い感じでした。
- スクリーン交換の効果については、「CB1300スーパーボルドールのフロントスクリーン Puig 3558H SCREEN|純正との違い・効果は?」にまとめています。
- スクリーン効果の手順については、「CB1300スーパーボルドールのフロントスクリーン交換。手順を解説。」にまとめています。
高速道路の休憩ポイント
今回はSAやPAでの休憩は少なめ。ほぼ計画通りに下記で休憩をとりました。
- 石川PA
- 釈迦堂PA
- 八ヶ岳PA
- 諏訪湖SA(ここでようやく食事)
- 辰野PA(最後の高速区間
出発から諏訪湖SAまではずっと雨。ボトボトのレインウェアなので施設内に入るのも躊躇し、休憩もトイレ程度の短時間にして、SSTRシステムでの地点登録(ポイント獲得)だけ行って早々に出発する感じ。
前日に購入しておいたパンやおにぎりでエネルギーを補給。立ったままでも手軽に食べられるものを準備していて正解でした。
石川PAも八ヶ岳PAも雨の中、多くの参加者の方が休憩されてました。八ヶ岳PAでは天気が良い時は八ヶ岳連峰が見えるのですが、この日は完全に雲の中。


しかし、前回参加時もそうだったんですが、なぜか諏訪湖の手前あたりから雨が止んで、SA到着の時にはボトボト感もおさまっていてゆっくり休憩ができ助かりました。単なる偶然かもしれませんが、諏訪湖が毎年の「雨上がりポイント」になっている気がします。


レインウェアも乾いていたので、この諏訪湖SAで軽食をいただきました。大きなおあげがのったきつねうどん。見た目にも美味しそうで、実際に美味しくて、ほっこりさせていただきました。あすすめです!

国道・道の駅めぐり
伊那ICで高速道路を降り、給油の後にいよいよ本格的なSSTRルートへ。
岐阜県北部から富山方面へ、いくつもの道の駅に立ち寄りました。
道の駅 日義木曽駒高原
最初に立ち寄ったのが、国道19号沿いの「日義木曽駒高原」。まずはポイントを獲得して小休止です。
多くの参加者の方が訪れてました。



この後は国道361号に入って岐阜県を目指します。
開田高原を走り抜ける
写真に残すことができなかったのですが、国道361号で長野県から岐阜県に向かう途中に開田高原を通ります。
この高原の景色がとても美しく、季節が良かったのか雰囲気も素敵で、あたらめてこの高原を目的地として訪れたいと感じました。
SSTRは、同じスタート地点、同じゴールでも、通るルートは幾通りもあり、毎回何か新たな出会いを提供してくれます。これもSSTRの良さ、面白さの一つですね、
道の駅 飛騨たかね工房
開田高原を超えて、県境を超えた最初の道の駅「飛騨たかね工房」に立ち寄り、ポイントを獲得。



道の駅 ひだ朝日村
続いて、すぐ近くの道の駅「ひだ朝日村」にも立ち寄ってポイントを獲得。



道の駅 アルプ飛騨古川
高山の市街を抜けて、道の駅「アルプ飛騨古川」へ。
レストランでいただいた唐揚げ定食が美味しかったです(写真を取り忘れました)。



道の駅 宙ドーム・神岡(指定道の駅)
岐阜県での最後の道の駅「宙ドーム・神岡」に到着。
SSTR指定道の駅であり、多くの参加者が立ち寄っていましたので、特設のバイク駐車スペースが確保されていましたが満車状態でした。


そしてこの道の駅では、スーパーカミオカンデの勉強できます。
道の駅の施設「ひだ宇宙科学館カミオカラボ」を見学しました。茨城県の東海村から発射された人口ニュートリノをここ神岡で観測して研究が進められているとのことで、スケールの大きさに科学のロマンのようなものを感じました。SSTR中は時間がないので、改めてゆっくり訪れたいと思っています。

最後にSSTRのスペシャルステッカーを頂きました。

道の駅 氷見漁港場外市場(指定応援ポイント)
次は指定応援ポイントを目指して、道の駅「氷見漁港場外市場」へ。
到着したのが17:00頃で、残念ながらお店はほとんど閉店済。
土産物店などが多くありそうでしたので、買い物もしたかったのですが、東京出発で今回のルートだと現実的には間に合わない。計画時点でもう少し考慮が必要でした。
トイレ休憩してポイント獲得後、早々にゴールに向かいます。
そして千里浜ゴールへ|夕日に包まれた達成感
ゴールの千里浜は晴天。午前の雨で締まった砂浜は走行しやすく、快走のラストでした。
約500kmの道のりを終えたとき、夕日の美しさと「おかえり〜」の歓迎に、疲れも吹き飛びます。




今回の宿は「休暇村能登千里浜」
前回は金沢市内のホテルでしたが、今回は羽咋市の休暇村を選択。
ゴール地点から5分で到着できる立地と、源泉掛け流しの温泉、夕朝食付きの快適さは、まさに正解でした。
SSTRを終えたライダーたちも多くご滞在です。

夕食も朝食も美味しくいただき、温泉も堪能させていただきました。


SSTRに再度参加するときも、こちらに滞在したいと思います。
まとめ|SSTR2025 Day1を終えて
今年も無事に完走。雨から始まり、夕日で終わる一日。
走りきった達成感と、道中で感じた風景と空気は、やはりSSTRならではの魅力です。

次の記事「【SSTR2025参戦記 Day2】賤ヶ岳から彦根城、関ヶ原へ|琵琶湖と戦国の地を巡る一日」では、SSTR明けの2日目に訪れた滋賀県の観光ツーリングの様子を紹介します。
FAQ
Q. SSTRとは何ですか?
A. Sunrise Sunset Touring Rally(SSTR)は、日本全国のライダーが「日の出とともに出発し、夕日をゴールで迎える」ツーリングイベントです。
Q. ゴール地点の「千里浜なぎさドライブ」とは?
A. 石川県羽咋市にある日本唯一、バイクで砂浜を走れる海岸道路です。
Q. SSTRの宿泊先はどう選ぶ?
A. ゴール地点近くの宿がおすすめです。疲労が大きいため、移動時間を短くすると快適です。