Vストローム250にフォグランプを取り付けました。消費電力が大きめなので、リレーも使ってしっかり配線しています。
本記事の内容:
- 全体的な配線の方式は?
- どんな作業手順になる?
- 自分で実施するメリット/デメリットは?
なお作業内容としては、少しややこしくはありますが、難易度は高くない作業です。
DIYで取り付けるメリット/デメリット
メリット
まず、フォグランプ取り付けを自分で行うメリットは
- DIYのため(当たり前ですが…)、コストを下げられる
- バッテリー周辺やカウルの内側の状態を自分の目で確認する機会になる
- 自分のスケジュールで交換ができる(予約や空き状況の確認が不要)
といった点が挙げられます。
デメリット
一方で、自分で作業するデメリットとしては、作業の手間がかかる程度で、さほどデメリットは無いと思います。
使用した製品・道具
フォグランプ
フォグランプは、現在は取り扱いがないようですが、Amazonで下記の製品を購入しました。
左右各1個、計2個を取り付けています。
- ブランド: Sookular
- LED: CREE製チップ
- 明るさ: 3600lm
- 消費電力: 36W

片側が36Wなので、かなり明るいです。対向車が眩しいくらいだと思います。
ですので、普段はあまり点灯することなく、キャンプに行ったときの夜の山道や、交通量が少ない夜間の高速道路などで主に使用しています。
フォグランプの本体はエンジンガードに取り付けました。
ハンドルに設置するON/OFFスイッチ
フォグランプのON/OFFをハンドル周りで操作するためのスイッチ。
以前、他のバイクで使用していて、バイクを売却するときに取り外して保管していたものを流用です。

リレー
配線にあたっては、エーモンの「リレー 4線(4極) DC12V・240W(20A) ITEM No. 3235」を使用しています。

ターミナルセット
配線の分岐や、ギボシを作ったり、通電を確認したりするための道具が一式入っているセットになります。
長らく、このエーモンのタイーミナルセットを使っています。

配線の方式は?
全体的な配線のイメージは下図の通りで、大きく2系統を作ります。
● 1つはON/OFF操作のスイッチの系統:
ACC電源から分岐を作って、その配線にON/OFFスイッチをつなぎ、その先でリレーのスイッチ側につなぎこみ、フォグランプへの給電のON/OFF操作を可能にします。
● もう1つはフォグランプへの給電の系統:
バッテリーにリレーの電装側回線を接続し、リレースイッチを経由して、その先のフォグランプに給電します。

作業手順
作業手順を、順追って説明していきます。
上記の配線イメージ図を、実際に作っていく作業になります。
各配線の先端をギボシ加工
実施に配線作業を行うに先立って、各リード線は加工しておきます。
ターミナルセットを使って、下記のような各種リード線にギボシ取り付けや、分岐/集合の加工を施しておきます。
- 電源取り出しのためのリード線
- ON/FFスイッチからのリード線(プラス線、マイナス線)
- フォグランプからのリード線(プラス線、マイナス線)
- 2つのリード線を1つに集合する配線
- 1つのリード線を2つに分岐する配線
- リレーに接続するリード線
- ヒューズを取り付ける配線
バッテリーのマイナス端子を外す
すべての作業に先立って、バッテリーのマイナス端子に接続されてい配線を、すべて外します。
作業中のショートを防止するためです。非常に重要です。
ハンドルのON/OFFスイッチとフォグランプからの配線を通す
ハンドルに設置するON/OFFスイッチからの配線と、左右のフォグランプからの配線を、カウルの内側を通してバッテリー付近まで持ってきます。
下記写真に書き加えた線のように、カウルの内側に配線しています。
左側はフォグランプからの配線(黄色の実線)1本のみ、右側はフォグランプからの配線(黄色の実線)とON/OFFスイッチからの配線(黄色の破線)の2本を、カウルの内側に通しています。


次の写真が、カウルの内側を通してきた線です。1つ目の画像がON/OFFスイッチからの配線、2つ目の画像がフォグランプからの配線です。赤色のリード線がプラスに接続する線、黒色のリード線がマイナスに接続する線になります。
フォグランプからの配線の方は、その先の分岐/集合まで接続している状態です。


電源取り出し
バッテリーの近くにある「OUTLET 3A」の線から、分岐の配線を作って電源を取り出します。

この「OUTLET 3A」の線は、キーがオンに場合にのみ電気が流れる「ACC電源」になります。
黄色のリード線に並行して赤色のリード線を取り付ける形で配線を分岐させ、ACC電源を新しく用意しました。

今回はフォグランプ用の電源取り出しですが、この後に他の電装系カスタムも予定しているので、ギボシを抜き差しして配線を拡張できるようにしました。
各配線を接続
各配線を下記の順に接続していきます。下の画像に対応する数字を記載しています。
- 電源線にON/OFFスイッチのプラス線をつなぐ。
- ON/OFFスイッチのマイナス線を、リレーのスイッチ側のプラス線(青色)につなぐ。
- リレーのスイッチ側のマイナス線(黒色)をバッテリーのマイナス端子につなぐ準備。 注意:実際につなぐのは最後
- リレーの装備側のブラス線(赤色)にバッテリーのプラス端子からの配線をつなぐ。
- リレーの装備側のマイナス線(黄色)に、ヒューズの配線につなぐ。
- ヒューズの反対側に、分岐するための配線をつなぎ、その分岐にフォグランプのプラス線(2本)をつなぐ。
- フォグランプのマイナス線(2本)を集合するための配線につなぎ、その配線をバッテリーのマイナス端子につなぐ準備。注意:実際につなぐのは最後
- バッテリーのマイナス端子に接続するものを全てつなぐ。


動作確認
配線の接続ができたら、メインキーをオンにし、ON/OFFスイッチを操作してフォグランプの点灯/消灯を確認する。
ON/OFFが問題なく操作できていれば、配線の接続作業は完了です。
配線を整理整頓
タイラップでまとめるなど、バッテリー周りの配線を整頓する。
また、配線をフレームにタイラップで固定するなど、走行に支障がないように整頓する。
ハンドル周りも、配線の干渉がないように整理する。
以上で、フォグランプの取り付け作業は完了です。
まとめ
Vストローム250にフォグランプを取り付ける作業は、多少の配線知識は必要ですが、作業の流れを把握すれば難易度はそれほど高くありません。
自分で作業するメリット
- コストが抑えられる
- 配線の仕組みを理解できる
- 電装カスタムの幅が広がる
注意点
- バッテリー作業時のショートに注意
- ギボシ加工など基本的な配線技術が必要
- 必ずON/OFFスイッチ&リレーを通して安全対策を
今回のようにリレーを使った構成にすることで、安全性を確保した電装系カスタムが可能となります。