以前、フォルツァ(MF13)で「エンジンが突然かからない」という事象が発生し、原因の切り分けや確認作業を行って、一応は解決しました。今どきのバイクでエンジンが突然かからなくなることは珍しいからか、ネットで調べてもあまり情報は見つけられず、いろいろと試行錯誤しましたので、情報を整理して公開しておきます。
本記事の内容:
- 事象の内容|どんな事象が起こったか
- 発生の経緯|どのように発生したか
- 原因切り分けの考え方|どのように切り分けたか
- 解決策|どう解決したか
同様の事象に遭遇された際に参考になればと思います。
発生した事象
フォルツァの場合、メインスイッチをONにすると、通常はメーター周りの警告灯などが一旦点灯し、その後すべて消灯して、そこからエンジン始動という流れです。他のバイクでも大体同じだと思います。
しかし今回は、メインスイッチをONにしてしばらく待ってもエンジンの警告灯が消えず、セルボタンを押してもセルモーターが回らないという状態になりました。最初は電子制御系の大きなトラブルかと思い、非常に焦りました。

事象発生前の状況
今回の事象が発生する前にやっていたことは、バッテリーの取り外し、充電、再度取り付けです。
弱ったバッテリーを外して、バッテリー充電器で充電し、再度取り付けをしました。
取り付け後は、警告灯などは点灯することもなく、セルモーターは回っていました。しかし、バッテリーが結局だめだったのか、セルモーターの回転が十分ではなかったようで、エンジンはかからず。何度かトライしているうちに、警告灯が点灯し今回の事象におちいりました。
落ち着いて状態を再確認
まずは落ち着いて基本的な確認から実施。エンジンがかからない場合の初歩的なミスは、
- キルスイッチがOFFになっている
- サイドスタンドが出ている
- ブレーキレバーをしっかり握っていない
- 燃料がきれている
- バッテリーが弱っている
などだと思いますが、いずれも問題なし。
エンジンの警告灯がついている時点で、これらのミスの次元ではないので関係ないと思いつつも、念のため初歩的な確認は実施。
冷静に状況を観察
フォルツァは、メインスイッチをONにすると、通常は「ウィーン」という小さなモーター音が聞こえて、ハンドルにもわずかな振動を感じます。
しかし今回はこのモーター音も振動もないことに気づきました。
すなわち、エンジン始動の最初の段階で給電されていない状態ではないか、という可能性です。
この状態になる原因として考えられるのは、
- バッテリー切れ
- 何らかの断線
- ECUなどの故障
といったあたり。
一つ目の「バッテリー切れ」は、充電したてということもあり、選択肢から除外。
三つ目だったら、完全に修理に出すレベルで、修理費用が怖いことになりそう。
ということで、二つ目であることを祈りつつ、バッテリーに端子の緩みや異常がないことを確認して、次にヒューズボックスを引っ張り出して、ヒューズを確認。すると、イグニッションの10Aのヒューズが切れてました!
フォルツァのヒューズボックスは写真の矢印の箇所にあります。

左側のヒューズボックスの中にあるイグニッション用10Aのヒューズが切れていました。
改めて写真を見て気づいたのですが、新しいヒューズだけが反対向きになってますね。(笑)


原因は何?
警告灯が点灯したままとなる直接の原因は、ヒューズ切れのようです。
しかし、問題は根本原因が何かです。一般的にヒューズが切れるのは過電流が流れたからで、その原因に対処しないと、ヒューズを交換したとしてもまた切れるだけ。
思いあたるのは、充電したバッテリー。素人考えですが、弱ったバッテリーを充電して、何度もセルを回している中で、何らかの要因で過電流が発生したのではないかと推測。もしこれが原因だとすれば、新しいバッテリーに交換して、ヒューズも交換すれば問題ないはず。
ということで、新しいバッテリーにしてみたら、警告灯が消えて無事にエンジンがかかりました。
よかった!!!
まとめ|「あれ?」と思ったら落ち着いて確認!
エンジン警告灯が点灯したままでエンジンがかからないのは、今回はヒューズ切れが原因でしたが、同じようなトラブルに遭遇したときは焦らず次をチェックしてみましょう。
- キルスイッチ・サイドスタンド・ブレーキはOKか
- バッテリー端子ゆるんでないか
- ヒューズは大丈夫か
このあたりは自分で確認可能です。
それでも解決しなければ、無理はせずにプロに相談です。
普段からバッテリーの管理やヒューズの把握をしておくと、いざという時に安心です!